ortofon JAPAN CO,LTD.

アナログオーディオ大全

2022.04.12
基礎編

MC型カートリッジの針(ユニット)交換について

本ページでは、MC型のレコード針(カートリッジ)の針(ユニット)交換についてを弊社公式YouTube動画も交えてご説明します。

なおMM型カートリッジの針先(スタイラス)交換については、前ページの「MM型カートリッジの針先(スタイラス)交換について」をお目通しください。

Ⅰ.MC型カートリッジの構造について

針交換の方法を述べる前に、まずは一般的なMC型カートリッジの構造を解説します。MC型は、上に挙げた2つの図が示すようにスタイラスチップが付いたカンチレバーの根元にコイルが取り付けられ、針先であるスタイラスチップがレコード盤の音溝をなぞる(トレースする)とコイルが動く構造となっています。

故に、この型式はMC=Moving Coil(ムービング・コイル)型と呼ばれます。

MC型の特徴として、スタイラスチップカンチレバーダンパーコイルを含む振動系部分(上図参照)と、マグネット・ヨーク・ポールピースからなる磁気回路部分は一体となっており、分解・組立には専用の工具や作業者の習熟が不可欠であることが挙げられます。そのため、カンチレバーを折った等の破損時にユーザー様ご自身のお手元で修理を行うことは不可能につき、修理を行う場合は販売店様を窓口とした「針交換」をご検討ください。

なお下の動画は、オルトフォンのMC Q5を例として一般的な「オルトフォン・タイプ」と呼ばれるMC型の内部構造を3D動画で解説したものです。こちらも併せてお目通しください。

Ⅱ.「針交換」のシステムについて

オルトフォンにおけるMC型カートリッジの「針交換」は、お手持ちのMC型カートリッジ本体を受付窓口となる販売店様経由でお預かりし、現行機種へと有償で交換するシステムです。針交換後は新品のカートリッジがお手元に戻りますので、針交換後の製品保証内容および期間は新品と同一です。

・MC型カートリッジ針交換の流れ

①:お手持ちのMC型カートリッジの型番を確認し、針交換・ユニット交換価格表と照らし合わせて交換対象機種を調べる

②:お手持ちのカートリッジを、針交換の窓口となるオルトフォン製品お取扱店様にご持参

③:販売店ご担当者様にカートリッジ針交換ご希望の旨をお伝えの上、店頭にて手続きを行う

④:販売店様よりオルトフォン宛にカートリッジ発送

⑤:オルトフォンに販売店様経由でお預かりしたカートリッジが到着すると、修理担当者が型番を確認して交換品(新品)を出荷

⑥:オルトフォンより販売店様に返送された新品カートリッジを、販売店様窓口にてお受け取り

製品在庫の枯渇時を除き、③の店頭お手続きから⑥のお受け取りまでは10日前後が目安となります。また、針交換代金お支払いのタイミングや正確な納期につきましては、針交換お手続き時に販売店ご担当者様にご確認下さい。


Ⅲ.針交換ご依頼時の注意点

①:MC型カートリッジの「針交換」は、音が出ない音のかすれ・途切れビリ付き・割れやカンチレバーの破損などによって、既に正常な使用が不可能となったカートリッジを有償にて現行の後継機種、もしくは対応する機種へと交換するシステムです。後述のデンマーク本社リペア対象機種を除き、針先やカンチレバーのみといったMC型カートリッジの部分修理は承っておりません。

②:針交換ご希望分としてお預かりしたMC型カートリッジ本体は、例外なく弊社の引き取りとなります。ご返却を希望される場合は、針交換対応をお断りさせて頂きます。

③:針交換ご希望分としてお預かりした後のキャンセルは不可となります。

④:後述のSPUシリーズを除き、MC型カートリッジの針交換に必要となるのはカートリッジ本体のみです。ヘッドシェルやリードワイヤーその他の付属品類は不要につき、取り外した状態で販売店様にお預けください。


Ⅳ.SPUシリーズの針(ユニット)交換について

オルトフォンのSPUシリーズは、Gタイプのヘッドシェル内部にMC型カートリッジ本体が組み込まれ、リードワイヤーも配線された一体型の状態で販売されています。

SPUシリーズの針交換を行う場合は、左上の写真に例として示したSPU Royal G MkⅡのうち、赤い線で囲われた金色(Royalシリーズの場合)部分のみを交換しています。この部分をヘッドシェルから取り外したもの(右上の写真、SPU Royal N)が一般のMC型カートリッジ本体にあたり、オルトフォンではこの部分をSPUの「ユニット」と称しています。

SPUの針(ユニット)交換時は、ヘッドシェル、取付ネジ、リードワイヤーなどの付属品は交換対象となりません。また、SPUのユニットが純正ヘッドシェルに取り付けられていなかったり使用に支障があるほどの破損・改造がみられる状態のヘッドシェルをお預け頂いた場合、(SPU Royal Nを除き)ユニット交換対応をお断りさせて頂く場合があります。

そして上の図は、Gシェル内部にMC昇圧トランスを内蔵したSPU GTシリーズの内部構造を示したものです。Gタイプのヘッドシェルの内部に、SPUのユニット昇圧トランスが内蔵されてそれぞれがリードワイヤーで結線され、ユニットは2本の取付ネジでヘッドシェルに固定されていることが分かります。このGTシリーズのユニット交換を行う場合は、ヘッドシェルと昇圧トランスはお預かりしたものを使用し、ユニット部分のみを交換する流れとなります。

Ⅴ.SPUユニット交換ご依頼時の注意点

①:旧SPU A、AE、G、GE(GTシリーズ含む)は現行ユニットのClassicタイプへの針交換(ユニット交換)となります。

②:現行SPUシリーズのうち、型番末尾に「MkⅡ」表記のあるモデル(例:SPU Classic GE MkⅡ)は表記無しの先代モデル(例:SPU Classic GE)とユニット部分は共通です。

③:SPUのユニット交換をご依頼の際は、必ず針カバーをご装着の上、製品箱に梱包した状態(正規の製品箱がない場合には輸送上安全な荷姿)で販売店様窓口へお預けください。それらが無い状態でお預けいただいた場合は、ご返送時の輸送上の安全を期す為、有償でのご用意となりますのであらかじめご了承ください。

(SPU A/Gシェル用針カバー:税込1,650円、SPU Royal N用針カバー:税込1,100円、製品箱:税込3,300円)

④:SPU Gシェル用針カバーについては、旧タイプの針カバー(Gシェルのボトム全面を覆うタイプ)のご用意は無く、現行タイプでのご用意となります。

⑤:製品箱については旧来使用していた赤箱はすでにご用意が無く、現行製品に使用されている白箱でのご用意となります。また、弊社にてご用意する製品箱は予告なく変更される場合がございます。

⑥:旧CG25D/CA25D(型番末尾に「i」が付かないモデル)は、現行ユニットとの互換性がないためユニット交換を承っておりません。

⑦:一般のMC型カートリッジ同様、後述のデンマーク本社リペア対象機種を除いて針先やカンチレバーのみといったユニットの部分修理は承っておりません。


Ⅵ.デンマーク本社でのリペア対象機種について

オルトフォンの針交換・ユニット交換価格表に掲載されているMC型カートリッジのうち、機種名の前に印が付いているものはデンマーク本社工場でのリペア対応(納期40日~)にて承っています。販売店様を窓口としてお預かりするところまでは一般の針交換と手続きは同一ですが、本社工場でのリペア対応機種をお預かりする際はリペア同意書へのご署名が必要となります。そのため、リペアご希望時は事前に販売店様にご連絡の上、詳細をご確認されることをお勧めします。

なお、同意書ご署名および弊社にてリペアお預かり後の修理キャンセルは、一般の針交換同様に不可となります。

また、オルトフォン製品に関する内容で本項についてのご質問をご希望の場合は、弊社お問い合わせフォームよりご質問下さい。担当者より折り返しご連絡させて頂きます。

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