ortofon JAPAN CO,LTD.

The SPU Century

SPU史上初、金属×無垢木材によるハイブリッド式Gシェル。伝統と革新が共存する新時代のSPUサウンド

オルトフォン創立100周年を記念して発表された「Century」モデル。The MC Century、The Concorde Centuryに続き、ついに「The SPU Century」の登場です。SPU史上初となる完全新規設計のハイブリッド式Gタイプヘッドシェルと、専用設計された特別なMCユニットが生み出す至高のSPUサウンドは、100年の歴史の中で蓄積されてきた技術と経験の集大成であり、今後のSPUシリーズの発展を指し示すものとなるでしょう。

●出力電圧 (1kHz, 5cm/sec.):0.2mV ●チャンネルバランス (1kHz):1.0dB ●チャンネルセパレーション (1kHz):22dB ●チャンネルセパレーション (15kHz):15dB ●周波数帯域(-3dB時):20Hz-25,000Hz ●周波数特性(20Hz-20,000Hz):+3dB/-2dB ●トラッキングアビリティー(315Hz、適正針圧下):70μm ●水平コンプライアンス:8μm/mN ●スタイラスタイプ:Nude Shibata ●スタイラスチップ半径:r/R 6/50μm ●カンチレバー素材:アルミニウム ●適正針圧:4.0g ●針圧範囲:3.0-5.0g ●トラッキング角度:20° ●内部インピーダンス:2Ω ●推奨負荷インピーダンス:10Ω以上 ●コイル線材:銀メッキ高純度銅線 ●カートリッジボディー素材:SLMアルミニウム/ブナ材 ●自重:32g
定価
¥595,000(税別)
(税込¥654,500) 世界限定250個

Ⅰ.SPU史上初、金属×無垢木材によるハイブリッド式Gシェル

本機最大の特徴は、SPU史上初となる完全新規設計のハイブリッド式Gタイプヘッドシェルにあります。

1.SLM成形のアルミ合金製Gシェルボディと、新規採用のDLCコーティング
The SPU CenturyのGシェルのうち、ユニットとシェルコネクターが取り付けられているブラックのシェルボディ部分は、言わば本機の背骨に当たります。ここをオルトフォンが誇るSLMテクノロジーを用いてアルミニウム粉末をレーザー溶融で立体成型し、シェル内部の素材密度が正確にコントロールされた完全な一体成型のボディを作成。更に、これにCNC加工(コンピューター制御による切削・旋盤などの精密加工)をかけてThe SPU Centuryに求められる高い精度の仕上げレベルを実現しています。このシェルボディにユニットとシェルコネクターが取り付けられることで全ての不要共振がシャットアウトされ、ユニットの針先が正確なトレースを行うためには必要不可欠な存在となっています。また、ボディ部分の外装仕上げには新たにDLC(ダイアモンド・ライク・カーボン)コーティングが施されています。これは極めて硬質な炭素膜をアルミ合金のシェルボディ表面に蒸着するもので、硬度や耐摩耗性、化学的な安定性に優れているためCenturyに相応しいものとして採用されました。

2.特殊加工の天然無垢ブナ材を用いたボトムカバー
本機の外観においてひときわ目を引く、独特な形状のボトムカバーはCNCによって超精密に加工された天然の無垢ブナ材からなります。このブナ材はスタビライズド・ウッドと呼ばれるもので、特殊樹脂の含侵により一般の木材より強度が向上しており、かつ木材特有の伸縮も防ぐねらいがあり採用されました。またスタビライズド・ウッドは表面の研磨により美しい木目が現れるため、高級感あふれる美しい仕上げとなっています。

3.洗練されたモダンな北欧デザイン
優美な曲線によって形づくられたボトムカバーの形状は、シンプルでモダン、かつ普遍的なミュージック・モチーフとしてヴァイオリンやチェロ・コントラバス・ギターなどの弦楽器をイメージしてデザインされました。炭素由来のDLCコーティングの横に浮かび上がるリアルウッドのインストゥルメンタル・モチーフは、本機のサウンドイメージを現すものでもあります。

Ⅱ.The SPU Century専用に設計された特別なMCユニット

本機のユニットはかつてオルトフォンが世界に先駆けて開発し、今日ではオルトフォン・タイプと呼ばれている伝統的なSPUの振動系・磁気回路をベースとしています。そしてSPUサウンドの陰の主役ともいえる王道のアルミカンチレバーが採用されていることは言うまでもなく、MCコイルには銀メッキ高純度銅線、スタイラスにはSPU史上初となるシバタ針を採用。高解像度・ワイドレンジを目指しつつも代々のSPUシリーズによって培われたサウンドイメージは厳格に守る。このスタイルにより誕生したCentury専用ユニットは、バランスに優れた新時代のSPUサウンドを奏でます。

Ⅲ.Centuryが奏でる至高のSPUサウンド

The SPU Century最大の特徴が、SLM成形のアルミ合金シェルボディと大型のブナ無垢材ボトムカバーによるハイブリッド構成にあることは先に述べた通りです。このシェルが本機のサウンドに与える影響は非常に大きいものです。SLMによって成形されたアルミ合金のシェルボディは高解像度かつ定位に優れ、そこに大型のブナ材ボトムカバーが合わさることで無垢ブナ材のウッドシェルと同様の美しいWoodの響きが加わり、これまでにない高次元のハイブリッドGシェルとして完成しました。このシェルにCentury専用のシバタ針搭載ユニットを搭載することでそれぞれが絶妙に調和、開発当初にオルトフォンがイメージした通りの奇跡のマリアージュを具現化させることに成功しています。
最後に、The SPU Centuryの開発責任者であるCOAT(Chief Officer of Acoustics And Technology)のライフ・ヨハンセン博士からのコメントをお伝えします。
「我々がこれまでにつくったSPUの中でも最高であることは明らかで、実に素晴らしいサウンドを現しています。」
The SPU Centuryは、シリーズの開発以来蓄積され続けてきた技術・経験の集大成であり、今後のSPUシリーズの発展を指し示すものとなるでしょう。至高のSPU、ここに誕生です。