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アナログオーディオ大全

2021.09.09
カートリッジ
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カートリッジについて Vol.1 基礎編

カートリッジとは

レコードプレーヤーの中でも重要なパーツである、レコード針。このレコード針のことを、オーディオ機器の用語では「カートリッジ」と呼称します。

カートリッジがそれぞれ持つ音の個性やキャラクターは、ことレコード再生においてはスピーカーやアンプのそれと同様にオーディオシステムの音色を決定します。このため、レコードファンの中には音楽ジャンルや曲、個々の盤によってカートリッジを使い分ける方も少なくありません。

また、「ユニバーサル型」と呼ばれるトーンアームを搭載したレコードプレーヤーは、カートリッジを取り付けるための「ヘッドシェル」と呼ばれるパーツを差し換えることで、容易にカートリッジを交換することができます。

お気に入りの盤や音楽ジャンルに合わせていくつかのカートリッジを使い分けることで、より自分好みの音色を創り上げていくことができます。これもまた、レコード再生という趣味の醍醐味といえるでしょう。

Ⅰ.カートリッジの種類

カートリッジには発電方式によっていくつかの種類があり、概ね「MM型」「MC型」の2種類に大別されます。それぞれの違いについては、下図および①・②の解説をご覧ください。


① MM型カートリッジ

Moving Magnetを略してMMと称します。上図の通り、カンチレバーの根元側に取り付けられたマグネットが動くことで電気信号を発生させる方式です。構造上、コイルの巻線数を増やすことが容易で出力を大きく取る(大きな音を出す)ことができ、アンプのPHONO入力があれば使用可能です。また、コイル部分とマグネットより先の部分を切り離すことができるため、ご自身で針先部分を交換することができます。


② MC型カートリッジ

Moving Coilを略してMCと称します。MM型とは逆に、宝石の針(スタイラスチップ)を先端に取り付けたカンチレバー(針がピックアップした振動をカートリッジに伝える棒状のパーツ)、その根元部分には細い電線を巻いたコイルが取り付けられています。このコイル部分が動くことで発電が行われ、レコード盤の音溝に刻まれた音楽を電気信号に変換します。MC型は精緻でワイドレンジな音楽再生を得意としますが、針先部分の交換はできません。

Ⅱ.カートリッジをヘッドシェルに取り付ける方法

カートリッジを用いてレコードを再生する際は、ヘッドシェルと呼ばれるパーツにカートリッジを取り付け、リードワイヤーの結線もあわせて行う必要があります。

最初に、弊社公式YouTubeチャンネルをお目通しの上、取り付けの順序をご確認ください。

Ⅲ.カートリッジのお手入れ方法

レコード再生を行うと、カートリッジの針先にはホコリやゴミが付着している場合があります。これらは再生直後こそただのゴミですが、放置していると針先に固着して取れなくなってしまう場合もあります。また、針先にゴミが付いたままレコードを再生すると、大事なレコードの音溝にゴミが付いたり、音溝に傷を付けてしまう場合もあります。


こういった事態を避けるため、レコード再生を行った際は小まめに針先をクリーニングしましょう。オルトフォンでは、針先のクリーニング方法として乾式のブラシ使用を推奨しております。下の動画も併せてご参照ください。

なお、下の動画では本邦におけるアナログ研究の第一人者、海老沢 徹 先生が乾式ブラシを推奨する理由を解説しております。こちらも併せてお目通しください。

また、レコードの再生中に片チャンネル、もしくは両チャンネルから音が出なくなることがあります。多くはヘッドシェル端子の一時的な接触不良によるもので、無水エタノールを浸した綿棒などで端子部分をクリーニングすることで大抵は解決します。針先クリーニングだけでなく、端子部分のクリーニングもカートリッジの基本的なお手入れ方法として覚えておきましょう。そして端子のクリーニング方法は、以下の動画でも解説しておりますのでご参照ください。

Ⅳ.適正針圧について

カートリッジを用いてレコード再生をする際、盤面に降りている針先には「針圧」と呼ばれる一定の圧力をかける必要があります。

カートリッジに針圧をかけるには、まずカートリッジの付いたヘッドシェルをトーンアームに取り付けます。続いてアームのゼロバランスを取り、最後に針圧とアンチスケーティングの調整を行います。この一連の流れは、概ねどのカートリッジ、トーンアームでも共通する手順となります。下の動画をご参照の上、流れを体で覚えてしまいましょう。

また、カートリッジにはそれぞれの機種ごとに定められた「適正針圧」という値が存在します。これはカートリッジ設計時にスペックとして決められたもので、カートリッジが最も安定して音溝をトレースできる値です。再生時の針圧がこの値よりも高すぎたり、また低すぎたりするとカートリッジやレコード盤を傷めたり、再生時の音が歪む可能性があります。

このため、カートリッジの取り付け・針圧調整時にはカタログや取扱説明書に書かれている適正針圧の値を必ず確認し、正しい針圧でレコードを再生するようにしましょう。

また、調整を行った後に針圧をチェックするためのアクセサリーとして「針圧計」があります。針圧計の使用方法は下の動画で紹介しておりますので、こちらもお目通しください。

カートリッジについて Vol.2はこちら

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