ortofon JAPAN CO,LTD.

アナログオーディオ大全

2022.05.02
DJ
NEW

カートリッジについて Vol.19 DJカートリッジ編Ⅲ

このページでは、「カートリッジについて」のVol.19をお送りします。本ページは、レコード針(カートリッジ)についての専門的な内容となる、オルトフォンのDJ用カートリッジOMシリーズVNLについての説明を中心としています。基礎的な内容の解説ページもございますので、先に「カートリッジについて Vol.1 基礎編」および「カートリッジについて Vol.18 DJカートリッジ編Ⅱ」のお目通しをお勧めします。


OMシリーズについて

オルトフォンのOMシリーズは、Concordeシリーズをベースとしてつくられたモデルです。カートリッジをヘッドシェルに取り付けられるよう平らな取付面が追加されているため、正面から本シリーズを見るとT字状となっています。これはカートリッジ内部の磁気回路を覆ったハウジング以外の不要な部分を省き、可能な限りカートリッジを軽量化することを目的としています。

故にOMシリーズの本体は5g、1円玉5枚分の重量となっています。そのため、特に重量制限のあるポータブル式ターンテーブルに使用されたトーンアームの多くにも適合します。

OMシリーズの基本的な内部構造
正面から見たOMシリーズ

なおOMシリーズのヘッドシェル取付方法については、下の弊社公式YouTube動画をご参考としてください。

Ⅰ.OM Pro S

ヘッドシェル取付時の参考例
ヘッドシェル取付用ネジが付属

OM Pro Sは、エントリーモデルのDJカートリッジとして定評のあったConcorde Pro Sをベースとして開発されました。ハードなDJプレイ時、レコード盤面にかかる負荷を極力減らすために丸(円錐)針を採用、また様々な環境下で使用できるよう出力電圧は5mVとなっています。

また、コストパフォーマンスに優れたDJカートリッジでもあります。

Ⅱ.OM Q bert

ヘッドシェル取付時の参考例
ヘッドシェル取付用ネジが付属

OM Qbertは、現代における最も著名なターンテーブリストの一人でありスクラッチの神様と称されるDJ Qbert自身が開発に携わって誕生したカートリッジです。丸(円錐)針を採用し、スクラッチ用に最適な調整が行われているためハードなプレイ時にこそ真価を発揮します。そして、出力電圧はオルトフォンのカートリッジで最高の11mVです。

DJ Qbertが授けた最強の音圧と重低音は、他の追随を許しません。

チーフエンジニアPer Windfeld(左)とともに開発に勤しむDJ Qbert(右)
Concorde Qbert(生産完了)


VNLについて

VNLは、オルトフォンが長い歴史の中で生産してきたどの製品とも異なるDJカートリッジです。一般的なヘッドシェルに、ネジとナットでヘッドシェルに取り付けて使用することは先述のOMシリーズと共通ですが3種類の異なる針先(スタイラス)が用意されており、好みの音色やプレイ時の感覚に合わせて針先を差し換え、カスタマイズすることが可能です。

使用感や剛性、音色が異なる3種類の交換針(スタイラス)を用意

それぞれ「Stylus VNL Ⅰ」「Stylus VNL Ⅱ」「Stylus VNL Ⅲ」と名付けられた交換針は、カンチレバー針先を支える「ダンパー」の硬さを調整することで針先部分の感度に変化を付け、より多彩な表現ができるようになっています。Ⅰ→Ⅱ→Ⅲと数字が大きくなるにつれて針先が硬くなるため、フィーリングやプレイ内容に合わせて針先を交換してみましょう。

また、それぞれの交換針は音色も異なります。傾向としてはⅠがソフト、Ⅲがハードとなる傾向にあります。DJプレイ時だけでなく、再生する音楽のジャンルによっても使い分けることができます。

ヘッドシェル取付時の参考例
ヘッドシェル取付用ネジが付属

下の動画は、VNLがリリースされた際にデンマーク本社が公開したプロモーションビデオ(英文)です。VNLの特徴が分かりやすくまとめられています。

ポータブルターンテーブルの大会で世界一になったDJ DOMMYによる、VNLを使用したスクラッチパフォーマンスの様子を収めた動画です。凄腕スクラッチャーの実力と、それに追随していくVNLをご覧ください。

なおVNLのヘッドシェル取付方法については、下の弊社公式YouTube動画をご参考としてください。


カートリッジについて Vol.20に続く

キーワード検索