ortofon JAPAN CO,LTD.

SPU Ethos

時代を超え、磨き上げられていくSPUのエトス

オルトフォンにとって、SPUとは単なる「針」ではありません。誕生から60年以上を経てなお、Stereo Pick Upの頭文字を冠したこのMCカートリッジはオルトフォンの「精神」そのものであり続けています。重厚にして骨太、そして艶やかで芯の通った特有のサウンド。今日に至るまで、これこそがSPU、そしてオルトフォンの音であり、ひいてはアナログサウンドのあるべき姿であると断言する方も少なくありません。まさにアナログの王道を極めたこのSPUシリーズに、「精神」を示すギリシア語であるEthos(エトス)の名を冠したモデルが登場します。

●出力電圧 (1kHz, 5cm/sec.):0.3mV ●チャンネルバランス(1kHz):1.0dB ●チャンネルセパレーション(1kHz):20dB ●チャンネルセパレーション(15kHz):10dB ●周波数特性 (20Hz-25,000Hz):±2dB ●トラッキングアビリティー(315Hz、適正針圧下):70μm ●水平コンプライアンス:8μm/mN ●スタイラスタイプ:Nude Elliptical ●スタイラスチップ半径:r/R 8/18μm ●カンチレバー素材:アルミニウム ●適正針圧:4.0g ●針圧範囲:3.0-5.0g ●トラッキング角度:20° ●内部インピーダンス:3.5Ω ●推奨負荷インピーダンス:10Ω以上 ●コイル線材:8N高純度銅線 ●カートリッジシェル素材:木粉および樹脂の複合素材 ●自重:32g ●JAN:5705796240467
定価
¥120,000(税別)
世界限定500個

SPU Ethosの最大の特徴は、究極のマテリアルである純度99.999999%の8N超高純度銅線をコイルに使用し、圧倒的な表現力を得たことにあります。また、強力なネオジウム・マグネットの採用により、SPUの重厚でエネルギッシュなサウンドは更にその魅力を深めています。SPU Meisterから始まったこのシリーズの精神は、Meister SilverとSpiritとして更に昇華され、現在に受け継がれました。そしてSPUの精神は、Ethosによってその集大成を現します。

SPU Ethosの誕生までには、SPU開発以来の半世紀以上にわたる長い歴史と受け継がれてきた伝統、そしてそれだけを良しとせず、常に最先端の技術を貪欲に取り入れ続けてきたエンジニアの挑戦があります。
この物語の主人公となるのは、SPUの開発者であるロバート・グッドマンセン。アナログの黄金時代を共に歩んだ諸賢から「ミスター・SPU」と称された老エンジニアは、1991年にオルトフォン在職50周年を記念してデンマーク女王マルグレーテ2世から文化功労章を授与されました。グッドマンセンはこれを機として、我が子たるSPUでさらなる理想のサウンドを創り出したいと考えるようになりました。

とはいえ、SPUは誕生した瞬間から完成されたカートリッジでした。グッドマンセンをはじめとする当時の技術陣が総力を挙げ、あらゆる試行錯誤を重ねた末に誕生した本機は、コーン紙やドームを用いたスピーカーユニットのように基本構造が現在に至るまで変化していません。そればかりか、SPUの発電機構は「オルトフォン・タイプ」という固有名詞をもって称されるほどに後世の規範となりました。

これほどまでに完成度の高いものに手を加え、更に良いものを生み出すのは容易なことではありません。SPUを超えられるものはSPUだけであるという重圧を感じつつも、グッドマンセンには揺るぎない自信がありました。その理由は、非常に強力なネオジウム・マグネットと、当時日本で開発されたばかりの7N(純度99.99999%)超高純度銅線の存在です。この2つのマテリアルを手にしたことで、彼は新時代のSPUに相応しいサウンドイメージを確信したのです。もちろん、マグネットの変更によるアーマチュアやポールピースなどの磁気回路全体の見直しには大変な時間と労力がかかりましたが、開発者としての深い知見と飽くなき探求心によってこれを乗り越え、グッドマンセン自らが「生涯最高の傑作」と評したシグネチャー・モデル、SPU Meisterの誕生に至りました。

SPU Ethosの祖となるMeisterは、重厚で艶やかなSPUサウンドというアナログファンの夢に更なる高みがあることを示し、これを具現化させた逸品であるとして大いなる絶賛をもって迎えられ、その人気は今日まで語り継がれています。この新たなSPUサウンドをつくり上げることが出来たのは最先端の新素材であったネオジウム・マグネットと超高純度銅に拠るところ大ですが、このうちの超高純度銅について以下にご説明いたします。

超高純度銅の開発の契機は、ICやLSIといった高性能・高密度な半導体の内部配線に使われていた高純度(99.99%以上)の純金線の代替品として検討されたことによるものでした。6N・7N・8Nといった高純度な銅線は、まさに金を互換するものとして誕生したのです。そして銅自体の電気伝導率は金のそれよりも高いため、ミクロン単位で動作して盤に刻まれた音声信号をピックアップし、0.5mV以下の微細な出力電圧を扱うMCカートリッジのコイル線材として、超高純度の銅線は純金以上に理想的なマテリアルといえます。このため、超高純度銅線開発の報に際し、既にSPU Goldのコイル巻線に銀線を使用するなどして高品質導体のもつ素晴らしい音色に気づいていたオルトフォンがMCカートリッジのコイル巻線への採用を即断したのは自明の理といえるでしょう。この決断が、オルトフォンの精神そのものであるSPUに新たな時代の息吹をもたらすことになりました。

60年以上にわたって受け継がれてきた不変の精神を最新技術で磨き上げ、その集大成として誕生したSPU Ethos。王道のSPUサウンドは更に輝きを増し、アナログファンを魅了してやみません。

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