ortofon JAPAN CO,LTD.

Degritter MkⅡ

レコードクリーナーの決定版、欧州エストニアよりDegritter MkⅡ登場

レコード盤のクリーニングには様々な方法があります。ブラシやベルベット、クロス状のもので盤面の汚れやホコリを拭き取る乾式の方法、それに洗浄液や精製水などを加える湿式の方法など多種多様であり、それぞれにメリットとデメリットが存在します。また、レコード盤をクリーニングするための機械にも同様に様々な機構や方式が存在します。その中で現在最も理想的な製品として、エストニアで2016年に創業したDegritter OÜ社の超音波式レコードクリーニングマシンに着目。初代モデルから更に進化した、新世代型のDegritter(デグリッター)MkⅡを初めてご紹介する運びとなりました。なお、本機を含む超音波洗浄機は使用環境に応じて適切な仕様を保つことが要求されます。そのため、オルトフォンジャパンはDegritter OÜ社とともに本機の日本仕様モデルを開発し、各種の仕様条件をクリアしました。弊社取扱の正規品は、すべてこの日本仕様モデルとなります。

●定格消費電力:310W ●定格電圧:AC100~240V ●定格電源周波数:50/60Hz ●本体サイズ:370W×280D×210H(㎜) ●製品重量:8.7kg ●推奨動作環境温度:10~28℃ ●洗浄水タンク容量:1.3ℓ ●使用ヒューズ:4A、20×5㎜、スローブローヒューズ ●JAN:4571106664589
定価
¥900,000(税別)
(税込¥990,000)

Ⅰ.超音波式レコードクリーニングマシンの利点



塩化ビニルを主原料とするレコード盤には、摩擦などで静電気が帯電しやすい性質があります。これには空気中や室内のホコリを引き寄せやすくなるという二次的な弊害もあり、その解決には盤面を空気よりも導電率の高い水で濡らすことが有効です。これにより、静電気の放電とホコリの除去を同時に行うことが可能となり、まさに一石二鳥の解決策であるといえます。その上で、超音波を用いた洗浄機は動作時に洗浄対象物と洗浄槽との間に介在物となる水を溜め、超音波で洗浄槽内の水に振動を与えることで対象物の表面を洗浄するという基本構造をもっています。レコード盤洗浄用の本機もまた例外ではなく、動作時には精製水で洗浄槽を満たす必要があります。ここにレコード盤を浸けて洗浄を行うと、音溝の奥に入った微細な汚れを簡単に落とせることはもちろん、先に述べた静電気の放電と盤面のホコリ除去もあわせて行うことを可能とします。これで一石三鳥と言いたいところですが、超音波式クリーニングマシン最大の利点は盤面洗浄を「非接触」で行う点にあります。先にも述べたように、レコードのクリーニング方法として一般的なのはブラシやクロスで盤面を拭くというものです。これは簡便でこそありますが、盤面に接触させるクリーニング素材には十分な吟味や使用時の力加減が必要です。これに対し、超音波式の場合は洗浄槽内の水を振動させて発生した気泡が割れる際の衝撃波を盤面に当てるため、水および純正洗浄液以外が盤面に触れることはありません。そういった点でも、超音波を用いたレコードクリーニングは非常に理想的であるといえます。

Ⅱ.Degritter MkⅡの特徴

エストニア製の本機の特徴は、小型・強力・簡便であるといえます。サイズ中で最も大きな横幅でさえ、レコード盤よりわずかに長い370㎜。この中に盤面に対して裏表対称となるよう2基ずつ、合計4基を搭載した強力な超音波発振ユニット、洗浄槽、洗浄水タンク、風量可変式の乾燥用ファン(防塵フィルター付き)やこれらを作動させる電源部、各種プログラムやセンサーが組み込まれた制御基板などの全てが収められています。その上で、マシンの重量はたったの8.7kg。設置場所の自由度が非常に高いことは言うまでもありません。
このコンパクトな筐体でありながら、洗浄時の超音波出力はおよそ300W(可変式、最大時)を誇ります。また出力周波数は、高性能な光学レンズや半導体素材など細心の注意を要求される洗浄対象物と同等の120-125kHzを採用しており、300Wの高出力であっても塩化ビニル製のレコード盤を傷めることはありません。
そして、本機動作時の操作は背面の主電源スイッチを除きすべてが本体正面のノブ2つと表示モニターに集約されています。洗浄メニューの変更や超音波出力、乾燥用ファンの強弱などもすべてここで調整することができます。



Ⅲ.豊富なアクセサリー類

Degritter MkⅡには、洗浄水を交換するための交換用ウォータータンクや、様々なサイズのレコード盤を洗浄するためのアダプター、純正のレコード盤洗浄液および交換用洗浄水フィルターがアクセサリーとしてラインナップされています。
この中で特に消耗品として必須となるものは、純正の交換用洗浄水フィルターです。本機にはレコード盤洗浄50回ごとに、洗浄水のフィルタークリーニングを促す通知をモニターに表示する機能があります。フィルターは数回程度であれば水洗いの後に再利用可能ですが、完璧なクリーニングを望む場合はフィルターの交換を推奨いたします。
また本機には、設定操作で盤面の「汚れ落とし」と「すすぎ」を2つのウォータータンクに分けて行うことが可能となるオプションメニューが存在します。タンクは本体から引き抜くことで容易に差し替えが可能なため、汚れ落とし用の水と盤面洗浄時のすすぎ用の水を分けることでよりハイレベルな洗浄が可能となります。これを想定し、交換用ウォータータンク単体もアクセサリーにラインナップされています。

Extra Water Tank(交換用ウォータータンク)

税別定価¥28,000(税込¥30,800)、JAN:4571106664596

7″record adapter(7インチ盤アダプター)

税別定価¥17,000(税込¥18,700)、JAN:4571106664602

10″record adapter(10インチ盤アダプター)

税別定価¥17,000(税込¥18,700)、JAN:4571106664619

100mℓ cleaning fluid(Degritter純正洗浄液/100mℓ)

税別定価¥8,500(税込¥9,350)、JAN:4571106664626

Filter pack 25pcs(Degritter純正洗浄水フィルター/25個入)

税別定価¥6,800(税込¥7,480)、JAN:4571106664633

ご使用上の注意点

※超音波洗浄に伴って発生する動作エネルギーは、洗浄槽内の水温を徐々に上昇させます。そのため本機にはレコード盤保護用の水温センサーが備えられており、洗浄槽の水温が35℃を超過すると洗浄動作を停止し、強制冷却モードに移行した後に十分な冷却がなされると自動で洗浄動作を再開させるようプログラミングが施されています。室温28℃を超える環境下での使用は洗浄中断の回数が増加しますので、特に夏季はなるべく冷涼な室内での使用を推奨します。

オーディオアクセサリー銘機賞2025 部門賞を受賞

「Degritter MkII」は、オーディオアクセサリー銘機賞2025 部門賞を受賞。
「度肝を抜かれる驚異的な洗浄能力。音の改善効果も一聴の価値がある」という大変嬉しい評価をいただきました。

アナロググランプリ2025 アナログアクセサリー部門賞を受賞

「Degritter MKⅡ」はアナロググランプリ2025アナログアクセサリー部門賞を受賞いたしました。

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